さてさて、そろそろ何か始めないとな

さいたま市のソフトウェアエンジニアのブログ

ドラマ「3年A組」に、もやっとしている私にも吐き出させてほしい。

ドラマ「3年A組」

3月10日に最終回を迎え、高視聴率のまま終わりを迎えました。

最終回直後から、特別ドラマがHuluで開始という案内と共に、Huluのサーバーにアクセスが集中し、サーバーダウンするという程の人気でした。

サーバーをダウンさせられるなんて、Huluサイドも想定していなかったと思う。

嬉しい誤算だっただろう。

あらすじ

あらすじとしては、高等学校を舞台にして、とある女学生の自殺してしまうという事件があり、担任の教師が「何故、彼女は死ななければならなかったのか」をクラスメイト全員に考えさせるために、学校を爆破、生徒を監禁。そして10日間で、生徒全員が心を入れ替えるという内容。

違和感

このドラマ、最終回が近づくにつれて、違和感が強くなっていった。

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主人公は担任の美術教師、すべてが最初から計算されているように、どんなトラブルがあっても話が強引に進んでいく。

生徒の感情の変化や、周辺環境の変動も含めて、すべて計算しつくしているかのように準備を周到にしたものとして構成されている。

意味がわからない。

この美術教師は、生徒の感情をコントロールする天才なのか?

どのタイミングで、どのように生徒が心を入れ替えて、次にどのような行動を生徒が取るはずだから、その次はこういう演出を仕込んでおこうと。10日分を計算しつくしている前提に感じた。

 

そんな簡単に生徒の感情をコントロールできるのであれば、もっと他に方法があるだろう。爆破、監禁は意味がわからない。

ここまでしないと、生徒の感情を変えることができないと理解しているのにも関わらず、ひたすらセリフが長い。

言ってわかる相手だと認識しているのか?それとも言ってわかる相手じゃないから、爆破、監禁をしたのか?大きな矛盾を感じる。

特に最終回、SNS上から見ている日本中の若者に対して投げかけられる長セリフ。言葉だけで説得できると本当に思っているのだろうか?

とんだ茶番だ。

主役の演技のみが素晴らしかった

主人公を演じている菅田将暉の演技は本当に素晴らしかったと思う。

菅田将暉でなければ、こんな茶番劇の視聴率獲得は無理だ。

本当にスゴイ。

しかし、ストーリーや演出、構成に関しては、「仮面ライダーW」の方が、よっぽどマシである。マシは失礼だった。仮面ライダーWは、本当に良くできている。

「民王」の方がよっぽど演出や構成が考えられていると思う。

 

ここまで生徒の感情を思った通りにコントロールできると考えている脚本家が怖い。

これだけ大勢の生徒がいれば、多くの感情があり、考えがあり、予想できない展開になるのが自然だと思う。

いまの若い人たちを馬鹿にしているのかとさえ思う。

 

人に何か訴えたい、伝えたいのであれば、まずはやってみる。やってみせる。

経験をもとにして相手に伝えなければ、何も伝わらない。経験させてあげることで、より深く理解できるのだと、私は思っている。

言葉だけで何かを伝えようとしている主人公の行動と、爆破によって生徒に恐怖を与える演出は、何も関係性を生み出していない。

恐怖心を与え続けることで、人が変わるのであれば、それは脅迫だ。

恐怖心を与えて開放することで、人を変えようとしているのであれば、それは洗脳だ。

何故、3年A組の生徒は10日間で、ここまで心を入れ替えたのか?

 

この番組を見た視聴者の若い人たちが得た、感動は、いったい何なのか?

私には、その「何か」が全くわからなくて、もやっとしたままになっている。

 

 

と最終回から一週間経ったところで、吐き出してみる。