さてさて、そろそろ何か始めないとな

さいたま市のソフトウェアエンジニアのブログ

Arduinoとは何か、micro:bitとの違い

Arduino アルデュイーノ

Arduinoというものを紹介します。

f:id:iNack:20190322003054j:plain

 

以前、micro:bit という学習教材の記事を記載しました。 www.inack.tokyo

 micro:bitは、子供たちのプログラムの学習ができるという非常にコンパクトで安価で高機能な教材です。

表示機も通信機能もついていて、省電力で動作するものです。

プログラムをまったく知らない子供たちがmicro:bit の機能を工夫して、通信機能をもったロボットなどを作成することが可能です。

 

Arduinoも、教育教材として似たようなものなのですが、micro:bitと比較すると、少し大人向けです。

www.arduino.cc

オープンソースハードウェア

Arduinoは、オープンソースハードウェアとして、ハードウェア設計情報が無料で公開されています。ハードウェア設計情報が公開されているので、部品を一通り揃えさえすれば、自分自身の手で Arduino を組み立てることもできます。

イタリアのエンジニアグループにて立ち上げられた製品です。

この製品ができあがった経緯はWikipediaに以下のように記載されていました。

「もっとシンプルに、もっと安価に、技術者でない学生でもデジタルなものを作ることができるようにする」という目的を据えた「Arduinoプロジェクト」を立ち上げた。この5人のグループが、当時 他者らによって検討されていた同様の目的の品々よりも、遥かに安価で簡単に使用できるものの開発に成功した。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/Arduino

microbitも非常に安価な教材でしたが、Arduinoは、こういった思想にてオープンソースハードウェアとして展開されていますので、本家のArduino以外でも製造、販売ができます。これによって、さらに安いものが次々と展開されています。

playground.arduino.cc

Arduino and Arduino-Compatible Hardware として、120近くの互換製品が並んでいます。

本家のArduino自体も安いのですが、これらの互換製品が、さらに驚くほどに安いのです。

たとえば、Arduino Nano V3.0互換ボードであれば、5個セットでニ千円程度で購入が可能です。

これがオープンソースハードウェアの利点と思います。

この値段でも、ちゃんとソフトウェアを自分で書き込んで動作させることが可能です。

 Arduino IDEでのソフトウェア作成

開発環境は Processing ベースで、ソフトウェア開発に不慣れなアーティストでも容易にプログラミングできるよう設計されている。プログラミング言語は Wiring から派生したもので、C言語風の構文で制限の多い基板向けに最適化されている。Arduinoではプログラムをスケッチと呼ぶ。

  https://ja.wikipedia.org/wiki/Arduino

microbitも専用のIDEを利用して、難しいプログラム知識がなくてもプログラムできるような製品でしたが、このArduinoも同様です。

bootloaderやOSなどのことは一切意識する必要がありません。

必要な動作だけを専用のArduino IDEで開発して、本体に転送して動作させることができます。

多少間違って記載しても、IDEが正しく訂正してくれます。

 少し大人向けと書きましたが、プログラムをこれから勉強する子供でも十分に利用できます。

micro:bit との違い

ベースの基盤は余計なものがほぼ入っていませんので、さらに小型、安価です。

そこから必要なセンサー類などを接続していくことで、いろいろな機能の追加が可能となっています。

ベース基板は、本当に基盤だけなので、何もできませんがモーターを回したければ、モータをつなげれば動きます。

LEDを接続すれば、LEDを点灯させるプログラム程度であれば、すぐに作成可能です。

Arduinoは、micro:bit のように、デバイスやセンサーや表示装置がセットになっている訳ではありませんので、それだけでは、ほぼ何もできません。

しかし余計なものがついていないので、必要なものだけを取り付けてシンプルな構成が実現できる利点が多いにあります。

microbitは、多少子供が雑に扱っても大丈夫?な考慮がされた形状になっています。Aruduinoは、基盤そのもので、PIN配線等が剥き出しになっています。そのため、多少取扱には注意が必要かもしれません。しかし、小学生高学年程度であれば、十分に扱えるレベルだと思います。

学習用教材にとどまらないArduino

もちろん、ロボットやラジコン制御用の基盤としても使えます。

それ以外にも実際の生活実用品として、玄関に設置してセンサーで照明を点けたり、音を出しだりすることができます。

ベランダに設置して天気センサーとしたり、鉢植えの自動水やり装置なども作れます。

職場の友人は、水槽にArduinoと温度センサーを取り付けて、サーバーに定期的にアップするシステムを作っているそうです。時間毎に自動で証明スイッチを消すことも簡単にできます。

非常に小型で安価ですので、好きなだけ、やりたいものを作ってみるという使い方ができてしまうのです。

必要なものだけを接続して、制御するアプリを作成するだけですので、本当に手軽になんでもできそうです。

 

Raspberry Pi程高機能なことはできませんが、単純な制御動作であれば、全く問題ありませんので、組み合わせることで、さらにいろいろなものができるという夢のハードウェアです。

 

IoTは自分で作る時代が来ています。

すごい世の中ですね。