さてさて、そろそろ何か始めないとな

さいたま市のソフトウェアエンジニアのブログ

IPA「システムアーキテクト」試験を受けようと思った動機と不満

情報処理技術者試験 システムアーキテクト試験

情報処理技術者試験 システムアーキテクト試験というのがあります。

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:システムアーキテクト試験

次の試験日は、令和3年4月18日(日)

これに申し込んでいます。

職場では、いまさら私が受験する意味なんてあるのかどうかは、疑問に思われます。

何故なら、私は既に就職をしていて、現職の環境においては、何年も前から、システムアーキテクトの業務をしています。いくつかのプロジェクトにおいて、一からシステムを設計し、改善を繰り返しながら、新しいシステムの構築等も行ってきています。

そのため、システムアーキテクトの業務をするにあたって、この試験の合格が必要とは思っていません。さらに、現職でのシステムアーキテクトにおいては、本試験の内容では不十分です。

このシステムアーキテクトの試験に合格しても、現在の業務に関連する顧客要件を予測できるものではありませんし、社内外の開発の事情が理解できるわけでもありません。システムアーキテクトをする際には、そういった顧客要件の予測や、開発事情等も含めて、どのようなソフトウェア構成であるべきかという方針決定をしてく必要があります。実際のシステムアーキテクトを行っていくためには、基礎的な知識とは別に経験値が重要となることがあります。

何故、システムアーキテクト試験を受けるのか

しかし、それでも受験しようと思ったのは、何故か。

社内で、私と長年一緒に業務をしてきたメンバーであれば、私のことを知ってくれていますので、ある程度の信用度は得られています。

しかし、社外の技術者とシステムアーキテクトに対して会話する機会は多くて、私がどういう業務ができる人なのか、どれくらいの知識があるのかを簡潔に説明するのは、非常に難しいのです。技術的な会話が本格的にできるようになるのは、そういった相手の技術力の探り合いから始まって、ある程度、相手の技術力が見えてきてからになることが良くあるのです。

自分で、自分のことを「これくらいの知識があります。」と説明したところで、説明された側には、本当かどうかもわかりません。そのため、まずは疑って会話するのが当然です。

そういった場合に、システムアーキテクトができることを証明する手段があまりありません。何の免許も資格も不要な世界ですから、何かわかりやすい試験の合格をしておくことは有効かもしれないと思ったのです。

そういう実力を証明する手段が何かあれば、説明はその前提で話せば良いので時間が有効に使えます。

ただ、残念なことに、海外のエンジニアに対しては、全く通用しません。

ついでには、現在の職場で、居場所が無くなったときにも、次の仕事探すのが楽だなと思っているのも、かなりあります。

システムアーキテクトの試験は、業務と違いすぎて大変

テストに向かって勉強はしているのですが、とても厳しいです。特に午後試験

システムアーキテクトの試験は、午後ⅠとⅡに分かれています。

午後Ⅰが、長文を読み込んで内容を理解して、いくつかの設問に答える形式。

午後Ⅱが、問題に対して、長文で回答を求められる形式。

どちらも、理不尽な形式です。

システムアーキテクト 午後Ⅰの理不尽さ

要求仕様がわかりにくいというのは、実際の現場でもありがちですが、この試験のように長文で記載される要求仕様書は、現場で、あまり見たことがありません。

要求は的確に記載しましょう。何がしたいのかわかりにくい文章で長々と記載するべきではありません。

お客さんがわかりにくい文章を書いてきたら、整理してあげるべきです。それを要求分析のフェーズでやるべきです。実業務で、このようにわかりにくい長文のまま要求仕様を渡されたら、私は困ります。おそらく実際に作るべきものが曖昧になってしまうことでしょう。

午後Ⅱはエンジニアに何させているんだと思うレベル

午後Ⅱは、もっと酷い。

「800字以上、1600字以内で具体的に述べよ」

どこの世界に文字だけで、システムアーキテクトするエンジニアが居るのか?

文字数気にしながらドキュメント記載するエンジニアが居るのか?

ありえないです。この試験をPASSするためには、システムアーキテクトの知識以上に、文章を記述するスキルが重要視されているようにしか思えません。

最近はパソコン上で、キーボードで文章を記述することが基本なので、文章をざっくり記載して、並び替えたり、見直したりしながら、大幅にカットアンドペーストしつつ文章を構成していくということが日常です。

この試験のように原稿用紙に決まった文字数で収める技術は、完全に不要です。

まじ、いい加減にして欲しい。

それでも落とされるのは悔しいので、練習してみます。苦痛ですが・・。 

と、テスト不合格になったときの保険として、いいわけを先に書いておく

前回の「エンベデッドシステムスペシャリスト試験」でも、同じようなこと書いてます。