さてさて、そろそろ何か始めないとな

さいたま市のソフトウェアエンジニアのブログ

第44回 日本写真家協会展(JPS) 東京都写真美術館を見学した感想と写真に思うこと

私の父上が写真を趣味として始め、その写真が「日本写真家協会展」に入選したとのことで、招待券が送られてきたので、見学に行ってきました。

場所は東京恵比寿ガーデンプレイスにある「東京都写真美術館」です。

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恵比寿ガーデンプレイスに初めて行きましたが、あんなに駅から遠いとは想像していませんでした。

「写真家協会展」の概要

www.jps.gr.jp

この写真家協会展というのは、日本写真家協会が主催している展覧会です。

第44回ということで、1951年から行われている写真関係としては非常に有名で大きなイベントです。

 一般の方から、自由なテーマで公募をし、有名な写真家の方々が審査した写真が展示されています。

文部科学大臣賞から、金賞、銀賞、銅賞、奨励賞、優秀賞と続きます。

惜しくも賞に入らなかった写真が入選として、200名程度が選ばれて展示されています。

館内はもちろん撮影禁止ですが、受付で本人もしくは家族であることを伝えると、腕章を借りることができて、該当写真に限り撮影して良いという仕組みがあるらしいです。

折角なので、受付で名前を記入して腕章を借りました。他の写真が写らないように注意するように言われました。

www.jps.gr.jp

様々なジャンルが展示されている写真展

上位の賞として選ばれた写真は、JPS展のサイトにあるポスターに掲載されています。

文部科学大臣賞は、白黒の5枚組の写真です。

金賞から銅賞までが、工事現場の写真だったり、幾何学的な写真であったり、虫の写真、子供の写真と、ここだけでもバリエーションが様々なことがわかります。

展示されている数々の写真をみても、風景であったり、人物であったり、動物であったり、白黒や、カラー等など、様々なジャンルの写真がありました。

いったいどのような基準で選考されているのか、まったく想像ができません。

私のような素人には、金賞と入選の写真の区別もつきませんでした。

プロの写真家の方から見れば、何かが違うのでしょうか。

私の撮影したアルバムの中の一枚の方が良く撮れているのじゃないかと思ってしまうものも多数あり、少し困惑してしまいました。

一般の方の入選作品が展示されているところと同じブース内に、プロの写真家の方の展示もありましたが、やはり決定的な違いがわかりませんでした。

それだけ、一般の方の技術力があがってきているということでしょうか。

カメラの性能も年々あがってきていますので、一般の方が所有するカメラでも、それだけの撮影ができるようになってきているということなのでしょうね。

部屋の中で、おじいちゃんが普通に写っているだけのポートレートもありました。この凄さは何なのか?何が決定打で入選したのだろうか?

いろいろなことを考えさせられる展示の数々です。

展示される写真と私が趣味で撮影する写真の違い

いろいろと考えてしまったのですが、私の写真と決定的に違うことと言えば、やはりカメラの性能です。 レンズの質も違います。

会場周辺にも、大型の一眼レフを抱えて街並みを撮影されている方を数名見かけました。

同じ構図であったり、似たような被写体のスマートフォンで撮影した写真を数多くもってはいますが、確実に画質が違います。

普通のポートレートであっても、しっかりとしたカメラで撮影されているのです。

そこに大きな違いがあるのだなと思いました。普通のポートレートを撮影するときに、一眼レフのカメラで撮影するということは、普段から一眼レフのカメラを使い続けている方々です。

結果として、それは、間違いなく写真に対しての情熱が違ってきます。

一眼レフのカメラを常に持ち歩いていて、撮影した1000枚、2000枚から一番優れたものを選んで応募されたことは素人の私でも想像ができます。

どの写真でも、そんな情熱が伝わってくる写真なのだと、実感しました。

私なんかは、重たくて、面倒で、大きな一眼レフを持ち歩こうとは思いません。

写真という趣味の面白さ

最近はYoutubeやドローンなどで、動画が流行っていますが、静止画の良さはいつまでも続くでしょうね。

展示会で、動画が並んでいても、見るところ、見せたいところがわかりにくいという問題があります。

静止画写真の面白いところは、その瞬間、その構図、その画角での切り取りです。

実際は、なんの変哲もない風景だったのかもしれません、ただの猫かもしれません。

しかし、カメラで撮影されたものは、その瞬間を撮影者の自由な構図で切り取ることができます。

結果、それが綺麗に見えてしまう、額に入れたくなる写真という作品になります。

子供が走っている写真。動画なら、その後に転ぶところまで映るかもしれませんが、写真には、そのあとのことは一切入りません。その瞬間だけが切り取られます。あとから見ると、その子供は結果何等でゴールに辿り着いたのか、アルバムをみても思い出せないことが良くあります。

全体からすれば、良いところだけ、悪いところだけを切り取りする遊びであり、そこから何か訴えることができるかどうかが重要となる文化なのだと思います。

だから、写真は面白いと思います。

事実とは違うかもしれないけれど、切り取られた以外の部分は、見た人が想像を勝手にします。

写真を趣味にするということの難しさ

私も写真の撮影は大好きで、良くカメラをもって旅行にでかけていました。

フィルムカメラの時代は、「おまえにカメラをもたせると、フィルムがいくらあっても足りない。現像代が増えて困る。」と怒られていました。

しかし、古いアルバムで私が撮影した写真をみると、どれも良い写真が撮れているので、いまでも好評です。

デジタルカメラも、一般市場に出始めた頃から、何台にも渡って買い替えを続けてきましたが、なかなかフィルムカメラには画質が追い付かない状況であったため、カメラからも離れてしまいました。

最近のデジタルカメラは、本当にフィルムカメラ以上に、綺麗に撮れるので、羨ましいです。また始めようか悩んでいます。

ただ、やっぱり重くて悩みます。この大きさと重さは、何とかならないものでしょうか?

さらに壊れにくくて高画質なものがあると、再度始める気になるのですが、もう少し技術進歩してくれるのを待ちます。

画質と性能が良いカメラは、高額というイメージがあります。私にとっての一番の悩み事はここかもしれません。 

結果、スマートフォンやデジタルカメラばかりを使っていた私の家庭では、子供たちの写真が小学校以降は、ほとんど残っていないといことになっています。あの頃高価なカメラを購入していればと少し後悔しています。