さてさて、そろそろ何か始めないとな

さいたま市のソフトウェアエンジニアのブログ

VAIOは国内PC Makerとして最後の砦

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昔は国内メーカーでパソコンを製造していた時代

今、私が使っているPCは、「ASUS」「HP」「Lenovo」のNotePC。あと自作のDESKTOP、Appleのmac mini。

Tabletは、Amazon、SONY、Appple等を数枚所有しています。

最初に触ったパソコンは、SHARPのMZ-2000、それから NECの9801、EPSONのPC-386も使いました・・・(年齢がバレる)FujitsuやTOSHIBAのPCも使っていました。

かつて、身の周りのパソコンは国内メーカーばかりという時代があったのです。

国産PCメーカーがなくなっていく現状

以下のサイトは、国内大手パソコンメーカーというのが、良くまとめられています。
www.gadgeblo.com

現在、国内大手パソコンメーカーというと、「VAIO」「Panasonic」「EPSON」のみになっているようです。

現在、「NEC」も「Fujitsu」も、中国の「Lenovo」傘下になってしまいました。

現行のNECのパソコン開くと、基盤に「Lenovo」が刻印されているらしいです。

maonline.jp

「シャープ」は、2010年にPC事業を撤退。

「東芝」のDynabookは、2018年10月に、台湾・鴻海科技集団(ホン・ハイ)傘下のシャープに売却されました。

「SONY」もパソコン事業を手放しました。現在のVAIOは、SONYでは無く、VAIO株式会社が製造・販売しています。

以下でも国内PCメーカー撤退の状況をまとめられています。

パソコンは国産ブランドがいいと思う方へ知ってほしいこと。 :パソコンサポート 北山豊 [マイベストプロ青森]

国内PCメーカーほぼ死滅…インフォグラフィックを添えて | 8vivid

なぜ、日本国内のメーカーはPCは事業をできなくなったのか?中国メーカーは何故、PCメーカーを買い漁っているのか?とても気になります。

注)現在、mouse、iiyamaも国内メーカーで、国内でパソコンを製造していますが、基盤からの製造ではありませんので、上に述べる国内パソコンとは、少し業態が違います。

なぜ、国内メーカーはPC事業から撤退したのか?

  • 日本国内の品質基準が厳しすぎる。
  • 人件費が高すぎる。
  • 日本国内のシェアのみでは売上が不足
  • 各社で独自色を出そうと頑張りすぎて、製造コストがさらに増加

国内メーカーがPC事業を相次いで撤退していた背景としては、上記のような理由だった私は認識しています。

昔は中国製パソコンというのは、それほどありませんでした。中国製のパソコンは、日本製のパソコンと比べると品質が悪いということがあたりまえ。初期不良が多かったり、使っていてすぐに故障したりという状況がありました。

日本製のパソコンは、常に高品質、高耐久性があり、信頼性の高い製品をつくり続けていました。

しかし、中国製の品質も、現在では徐々に高くなっています。コストをかけずに品質基準をあげることを他社の技術を参考にしながら工夫を繰り返してきた成果なのだと思います。

人件費の差も非常に大きな要因です。

パソコンのみの話ではありませんが、製造ラインでは沢山の人の手が必要です。中国では、その人件費が単純に日本の半分以下です。これは製品コストに大きく影響します。

また、せっかく苦労して、日本国内製造したとしても、日本国内には1億人しか人が居ません。中国には14億人も居ます。極端な例ですが、一台あたりの儲けを14分の1にしても、日本の14倍の台数が売れれば、同じ儲けになるわけです。当然、最終的な製品の価格が下がります。

そういう背景があって、日本国内メーカーは、PC事業では採算があわない状態になってしまい。相次ぐ撤退・売却という結果になってしまいました。

国内メーカーとしてのPC事業は、不要なのか?

現在、中国企業は、日本国内のパソコン製造メーカーを牛耳っています。

パソコンのみでなく、スマートフォン事業も、積極的に買収しています。

中国に頼らなければ、世界中の情報機器は製造できない状況になりつつあります。

この状況が大丈夫とは思えません。日本の問題というより、世界中の問題になっています。

昨年、前アメリカ大統領のトランプさんによるHUAWEI叩きがありました。

HUAWEIの機器にバックドアが仕込まれているから、輸入禁止と騒いでました。本当かどうかは全くわかりません。実際に一部の機器には、仕込まれていたようですし、HUAWEIの幹部の方が怪しい動きをしていたのも事実です。

しかし、そんなことを言い出したら、中国政府自体が怪しいのですから、HUAWEIだけの問題じゃないはずなのです。

これらの問題に対して、日本とアメリカは、まだ真剣に考えている方です。

欧州諸国も、少しは自分たちで製造しようと努力してみろって思います。

 

CPUメーカーのIntelは、一国に依存せずに製造が可能なように、いろいろと考えられています。

www.intel.co.jp

CPUと同じように、パソコンの製造も、中国への依存度を増やしすぎないように頑張りたいですね。

これから日本のPC事業は、どうなっていくのか?

日本でパソコンを作る技術や工場は、今でも十分にあります。しかし、今のままでは企業としての儲けを簡単には出せない状況です。

昔よりも製造ラインが自動化されてきたこともあり、人件費の差の影響が少なくなってきているのではないかと思います。さらに自動化をすすめることで、日本国内でも、中国製造でも人件費の差の影響を小さくできます。

いざとなったら日本でいつでも作れるし、現状はどこでも作れるものだから、今は中国に任せておこうというのもありでしょうね。

 

わざわざ日本で作るパソコンなのであれば、日本独自の特徴をつけたくなる気持ちが良くわかります。

日本でしか作れないパソコンを世界の人達に使ってもらうような状況になれば、日本がIT社会として大きくリードできたと言えるのでは無いかと思います。

 

VAIO株式会社さん(not SONY)には、ぜひこれからも頑張ってもらいたいと強く思います。

vaio.com

 

結局、何が伝えたかったのか

VAIO Zが欲しい。